kitahira blog

徒然なるままに、Benoitへの思いのたけを書き記そうかと思います。

2019年1月 特選情報≪ダイジェスト版≫のご案内

 新年を迎えることを「新春」「初春」や「迎春」と表現します。暦の上では、旧年に冬至を迎え、年を越す。2019年1月6日が「小寒」で、「寒の入り」。1月20日に「大寒」を迎え、この終わりが2月3日。この日は、季節を分ける日なので「節分」と呼ばれ、次の日から新しい季節が始まります。2月4日が春の始まり「立春」です。1か月も前に「新春」とは、少し気が早い気がいたします。

  明治の改暦以前は、太陰太陽暦を日本は長年採用していました。今のグレゴリオ暦とは違い、月齢を基準にしたものです。今の暦では、太陽の運行と暦の誤差を、4年に一度の閏日(うるうび)として調整していますが、旧暦(太陰太陽暦)では、閏月として、1月増えていました。今の生活の中で、「一日」ではなく「一か月」増えようものなら、どれほどの混乱をきたすでしょうか。しかし、明治以前の日本では、この閏月を当然の如く過ごしていたのでしょう。この旧暦の特徴は、1・2・3月を春とし、「立春」を元旦の前後に設定していました。我々のDNAには、「新年は春から始まる」と刻まれているのかもしれません。季節の変わり目は、邪鬼(気)を生みやすいため、それを追い払う儀式を執り行います。立春前の節分での「豆まき」は、我々に馴染み深い行事として今なお健在です。四季というだけあり、「節分」は年4回あるのですが、「春」を一年の始まりとしているからこそ、とくに重要視しているその証。だからこそ、寒さ厳しい「寒中」でありながら、我々は年始に「春」を語り、待ちわびるのでしょう。

  しかし、暦と実際の季節とは間違いなく誤差が生じるものです。そこで、古人は目に見えるもの、耳に聞こえるもの、肌で感じるものなどで、春の到来を実感したようです。何をもって春の初めとするかは十人十色であり、梅の開花か、ウグイスの初音か。それと「霞(かすみ)」も忘れてはいけないでしょう。「霧(きり)」と「靄(もや)」、そして「霞(かすみ)」の違いは、話が長くなるので次回にいたしますが、「霞」は春で、「霧」は秋の季語です。さらに、「春は曙(あけぼの)」と詠い「ようよう著(しる)くなりゆく山ぎは、すこし明(あか)りて、紫だちたる雲の細くたなびきたる」と続く、清少納言枕草子はあまりにも有名です。

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  東の空に陽が昇り始める刻限、「あさつき」「あけぼの」「あさぼらけ」の順で夜が明けてゆきます。厚雲に覆われる日もあるますが、「曙」は毎日訪れ、決して春だけのものではありません。陽が昇る光景には、なんともいえぬ希望を感じるもので、心躍る心地がいたします。猛暑日は恨めしく思うも、どの季節においても美しいものです。しかし、「春は曙」なのだと。遠くの山ぎわ、もしくは遠くの街並みに、霞がかかったかのようにもやっとした中に、陽が昇りゆく光景は、まさに清少納言が表現しているかの如く。確かに美しい。そこに、春を切望する想いが加味されることで、さらなる魅力を見出すからなのでしょうか。いち早く感じ入る「春の訪れ」は「曙」なのかもしれません。

山の端(は)の かすむけしきに しるきかな 今朝よりやさは 春のあけぼの  西行(さいぎょう)

 「さは」は、注目強制の働きをもつという間投助詞。今では「あのさー」や「それでさー」の「さ」と同じ。西行はこの語を加えることで、待ちに待った春の到来に歓喜の気持ちを込めたのでしょうか。「山ぎわに霞がかる中に陽が昇りゆく。ほのぼのと明けてゆく東の空に、切望する春の到来を見た。今朝からだよ今朝から。」という意味なのか。後は皆様のご想像にお任せいたします。寒さ厳しいこの時期の早起きは、なかなか布団の誘惑から脱することはできませんが、たまには意を決して外に出てみるのも一興なのでは。しかし、まだまだ「寒中」です。十分な防寒対策をお忘れなきように。もう少し時が過ぎるころには、其処彼処に春の兆しを見ることができるのではないでしょうか。

 

 「木枯らし」もなく、暖冬のため冬の始まりを感じ取りにくい昨年より一転、「寒中」迎えると、その名の如く寒さが身にしみる日々が続いております。まだまだ続く冬の寒さと上手にお付き合いいただきながら、冬に旬を迎える食材を食することで、無事息災に春を迎えていただきたい。旬の食材には、人が必要としている栄養に満ちています。そして、人の体は食べのものでできている。この想いを込め、Benoitの1月のダイジェスト版を作成いたしました。皆様にご紹介したい内容は、以下の11件です。

「特選食材」のご案内 7件

「料理・デザートの耳寄り情報」のご案内 2件

「ミュージックディナー」のご案内 1件

「余談」 1件

 

≪フランスから黒いダイヤモンド「黒トリュフ」がBenoitに届いています。≫

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 2019年新春を飾るBenoitの特選食材は、フランスから届いた黒いダイヤモンド、「黒トリュフ」です。独特の風貌に似合わず、シャリシャリとした食感と、何物にも代えがたいあの芳醇な香り。高級食材としての不動の地位を確立している所以が、ここにあるのでしょう。

 そこで、旧年より皆様から賜りましたご愛顧に感謝の気持ちを込め、Benoitの新春恒例イベント「フランス産黒トリュフの破格値での量り売り」を開催いたします。いつものプリフィックスメニューよりお好みのお料理をお選びいただき、目の前でご希望の分量(多少の誤差はお許しいただきたい)の黒トリュフを、210/1g(113日の販売価格)で削らせていただきます。参考までに、3gで十分堪能できるかと思います。可能な限り継続いたしますが、なにぶん農作物なので、ご予約の日程次第では、ご用意できない可能性もございます。ご理解のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。

 では、Benoitのメニューで、どこに黒トリュフを削るのが良いのか?抜粋してみました。以下、ご参考にしていただけると幸いです。

【ショートパスタ「コキエット」と「黒トリュフ」とのマリアージュ

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 Benoitのプリ・フィックスメニューの中で、知る人ぞ知る、地味ながら美味しいとの評判のショートパスタ「コキエット」です。緑も赤も何も飾らず、自家製のハムとコンテチーズの美味しさをシンプルにからめるように仕上げた逸品です。そして、其処彼処に小粒の黒い物は「黒トリュフ」です。

 このままでも十分に美味しい。しかし、今月の特選食材は「黒トリュフ」の量り売りです。前菜の選択肢の中で、このパスタ以上の選択肢は見当たらず、ここへ削り足さずして2019年は始まらないのではないのでしょうか。

画像は削り足したものですが、2gないぐらいです。気持ちはもっと削り足したいところですが、トリュフの価格を考えると、撮影時はここでstopでした。皆様は心ゆくまで削り足し、香り立つトリュフをご堪能ください。

【世界一美味と評されるフランス「ブレス鶏」と「黒トリュフ」のマリアージュ

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 「世界一美しく、世界一美味しく、世界一値段の高い鶏」と評されているのが、フランスの「ブレス鶏」です。美しく白い羽毛をまとい、トサカは真っ赤、足は青い色という、まるでフランス国旗のような鶏肉は、厳しい審査の下に、一羽一羽に番号があてがわれ、飼育者はもちろん、エサの状況まで把握できるといいます。ワインと同じように、原産地地を名乗ることのできる唯一のAOPの鶏肉なのです。肉質は締まっており、ほどよい脂は、その筋肉に入り込むため、調理に失敗すると肉がぱさぱさという無残な結果に。そのため「調理人を選ぶ食材」とも呼ばれています。

 2019年1月末までの期間、プリ・フィックスメニューのメインディッシュの選択肢の中で、ランチ+2,000円、ディナー1,500円にてお選びいただけます。フランスの唯一無二の食材を、これまたフランスの伝統に習い、相性抜群の軽めのクリームのソースを絡めるように仕上げたフリカッセのスタイル。この逸品に「黒トリュフ」を削り足す。味わいの相性は抜群な上に、魅惑な香り。全てはブレス鶏の美味しさを、十二分にご堪能いただくためにです。ご希望の場合は、ご予約の際に「ブレス鶏希望」とお伝えいただけると幸いです。

福井県の「六条大麦」と「黒トリュフ」とのマリアージュ

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 自然食品への回帰が叫ばれている昨今にあり、食文化を築き上げているフランスももちろん例外ではありません。フランスのアランデュカスグループのレストランでも「スペルト小麦」や「キヌア」などの食材が多用されています。その潮流の中、Benoitのシェフであるセバスチャンは、四季折々の食材が豊かな日本での食材探しが始まったのです。彼のこだわりは「国産」。そこで出会うことができたのが、福井県の「六条大麦」です。

 麦茶はもちろん、白米とともに炊き上げ食感と栄養を補う役割を担う「六条大麦」。もちろん、ビールや焼酎の原料となる「二条大麦」とは別品種です。二条種は穂を実らせたときの粒の配列が「2列」、ということは六条種は「6列」。六条大麦は二条種よりも小ぶりで、食すのには最適です。食物繊維を含めた栄養価も抜群であり、「グルテン」を含まないことも特筆すべきでしょう。この六条大麦の生産量日本一を誇るのが、福井県です。そこで、その主産地である福井県の「大麦倶楽部」さんよりBenoitへ送っていただいております。

 プリ・フィックスメニューの魚料理の「大海老」でランチ・ディナーともにご用意しております。美味しいお料理ですが、もっと多くの方に「六条大麦」の美味しさを楽しんでいいただきたいと考え、シェフとの相談の結果、ランチ・ディナーともに、800円でリゾットのようなスタイルでご用意いたします。大麦そのものの美味しさを生かすため、ほぼ透明に近い鶏から引き出したブイヨンで炊き、ほんの少しのパルメザンチーズとオリーブオイルで仕上げたものです。プチプチとした食感と、大麦由来のとろみに旨味、チーズとオリーブオイルとの相性は抜群です。さらに今月の特選食材「黒トリュフ」とともにお楽しみいただくこともお勧め。メインディッシュのサイドメニューとして、仲間内で分けてお楽しみいただくも良いかと思います。

 

Benoit伝統の逸品、「Notre PÂTÉ EN CROÛTE (パテ・アン・クルート)」が復活です。≫

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 「Benoit Paris」が、フランス で開業したのが107年前のこと。時代に翻弄されながらも、いまだ老舗の雰囲気と味わいは健在です。同じ名を冠する「Benoit東京」の歴史はまだまだ足元には及ばないものの、味への訴求に妥協はありません。本家のパリBenoitに習い、フランスの伝統を昇華させることを日々心掛けております。

 2019年、待望の「Notre PÂTÉ EN CROÛTE (パテ・アン・クルート)」が復活いたしました。鶏・鴨・豚・仔牛肉、豚の背油、フォアグラにトランペット・ドゥ・ラ・モー(きのこ)を、食味良く丁寧に合わせ、生地で包んでゆっくりと焼き上げたものです。それぞれの奏でる味わいを、曖昧にならないよう心明けることで、口に運ばれるパテの場所場所によって、表情を変えていきます。さらに、熱を加えることで肉よりしみ出でる旨みの肉汁を、生地が逃さないよう包み込む。これぞ、パテ・エン・クルートの最大の特徴でしょう。

 プリ・フィックスメニューの前菜の選択肢の中で、ランチ+1,000円、ディナー800円にてお選びいただけます。

 

≪下関唐戸市場の「トラフグ」が、美味しすぎるので継続いたします。≫

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 山口県下関市関門海峡のたもとに位置している唐戸市場。下関を代表する海の食材が「トラフグ」です。美味なる食材であるにもかかわらず、随所に猛毒をもつため、日本人ですらうかつに手を出せない食材。シェフのセバスチャンに話を聞いたところ、地中海でもフグは生息しているようですが、「フグには猛毒がある」ことが周知されているため、調理されることはないようです。確かに、フレンチではきいたことがありません。

 今回、下関の唐戸市場に昭和24年に創業したフグの老舗「道中」さん全面協力のもと、Benoit史上初、いやアランデュカスグループで初となる「フレンチでフグ」の逸品をご用意いたします。競り落とされた鮮度の良いトラフグを、道中さん率いるフグの職人チームに捌いていただき、「身がき」の状態でBenoitに送っていただきます。これをシェフが「グジョネット」という揚げ物のようなスタイルに仕上げ、皆様のテーブルへ。フグの味わいを生かすように改良したタルタルソースとの相性は抜群。それと、トラフグの骨より引き出したコンソメスープもまた美味なり。和食とは一味も二味も違うトラフグの魅力を、Benoitを通して皆様にお楽しみいただこうと思います。

 2019年2月末までの期間、プリ・フィックスメニューの前菜の選択肢の中で、ランチ+2,000円、ディナー1,500円にてお選びいただけます。唐戸市場より直送するため数に制限がございます。そこで、ご希望の場合は、ご予約の際に「トラフグの前菜希望」とお伝えいただけると幸いです。

 

≪千葉県勝山漁港の「キンメダイ」を忘れていませんか?≫

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 千葉県房総半島の先端から、少し内房に入ったところに「勝山漁港」があります。東京湾への入り口に位置しているため、内房外房の豊かな漁場から、網で巻き上げられた魚、釣り上げられた魚と多くの種類が集められています。その中から、Benoitが選んだ魚は「キンメダイ」です。夜中に千葉沖で釣り上げられた勝山漁港のキンメダイは、脂ののりがほどほどに、海流にもまれているからなのでしょう、プリっとする食感と旨味は抜群です。さらに、漁港よりBenoitへ直送するため、前述した寒サワラ同様に、水揚げ無しというリスクはあるものの、それ以上に「鮮度抜群」という大きな大きなメリットがあるのです。Benoitへ届けられたキンメダイ大きな目の、吸い込まれそうなほどの透明感が全てを物語っています。

 プリ・フィックスメニューのディナーのみ、魚料理の選択肢として追加料金なくお選びいただけます。以下に記載いたしますが、フランスより美味しいキノコと組み合わせます。あまりにもキンメダイもキノコも美味しさをうったえてくるため、白身のお魚料理にも関わらず赤ワインのソースです。いったいどのような味わいのマリアージュとなっているのか、気になりませんか?

 

≪フランスより「キノコいろいろ」秋の食べ納めです。≫

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 秋の味覚の代表ともいえる「キノコ」。冬本番を迎えるにまえに、ぜひとも味わっておかねばなりません。今は、ピエ・ブルー(シメジの仲間)、プルーロット(ヒラタケの仲間)、ジロール(アンズ茸の仲間)とトランペット・ドゥ・ラ・モー(「死のトランペット」という名前ですが毒キノコではありません)の4種類が、フランスから飛行機に載せられBenoitへ届けられています。ひとつひとつは地味ですが、ちゃっちゃと熱を加えることで放たれる芳しい香りと味わいは、4種それぞれが個性豊かに奏でることで、得も言われぬ美味しさへと変貌いたします。

 プリ・フィックスメニューの前菜では、ランチは+1,500円、ディナーでは+1,000円にて、サン・フェリシアンというチーズとジャガイモと組み合わせます。アランデュカスがデザインしたCOOKPOT(クックポット)という器で、焼き上げた、この3つのマリアージュ。牛乳から仕上げるとろりとしたミルクのコクを楽しめるチーズのサン・フェリシアンが、ふつふつとオーブンで焼きあがる。下にはジャガイモが並び、この相性は間違いなし。さらに下に敷き詰められたキノコとの組み合わせが美味しくないわけがありません。

 メインディッシュでは、ディナーのみ、前述したキンメダイと組みわせます。「海の幸と森の幸」がどれほどの出会いを見せるのか。さらに、ともに白身の魚にも関わらず、なぜ赤ワインを使ったソースを組み合わせるのか。きっとこの解答を導きだせることでしょう。

 

≪北海道のフレッシュチーズ「Brise de mer Faisselle (ブリーズ・ドゥ・メール フェッセル)のご案内です。≫

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 寒さ厳しい地、北海道から届く特選食材はフレッシュチーズ、それもフランスのフロマージュ・ブランに習い誕生した至高の逸品、「Brise de mer Faisselle (ブリーズ・ドゥ・メール フェッセル)」のご紹介です。暑さに弱い「牛」だけに、すでに寒さ厳しい根釧台地では、牛たちが元気いっぱいに牧草を食んでいることでしょう。秋までに牧草を刈り、牧場の代名詞的な建造物であるサイロに貯蔵されることで、牛にとっては(きっと)美味しく、栄養を吸収しやすく仕上げたもの。これを夏バテを解消した元気な牛たちが食む。そのミルクが美味しくないわけがありません。そして、そのミルクで仕上げたフレッシュチーズは、これは言うに及ばずでしょう。

 どれほど特選食材なのか?以下のブログに思いのたけを記載させていただきました。お時間のある時に訪問いただけると幸いです。

kitahira.hatenablog.com

 

≪長野県の青木さん「日本ミツバチの蜂蜜」がBrise de mer Faisselleには必須です。

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 長野県の茅野(ちの)市で信州ナチュラルフーズを営む青木和夫さんが手がけた逸品。狩猟解禁ともなると、ジビエを求め山深くに入り、イノシシやクマ・シカを追い求める日々。山を知り抜いた青木さん管理の下、山の恩恵を十二分に受け育まれた「日本ミツバチの蜂蜜」です。

 いまや激減している日本ミツバチの貴重な蜂蜜を、北海道の酪農家が仕上げた、コクのあるミルクの風味豊かな至高のフレッシュチーズ「Brise de mer Faisselle (ブリーズ・ドゥ・メール フェッセル)」と組み合わせます。いつもであれば、この日本ミツバチの蜂蜜とフレッシュチーズのセットを1,000円で昼夜問わずご用意しておりますが、このblogを読んでいただけた方には800円でのご案内です。フレッシュチーズの入荷数には限りがございます。ご予約の際に、「フレッシュチーズ希望」とお伝えいただけると幸いです。

kitahira.hatenablog.com

https://kitahira.hatenablog.com/entry/2018/12/24

 

岐阜県恵那川上屋さんの和栗」デザートが今月最後です。≫

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 毎年この時期になると登場する栗のデザート。2018年は、「モンブラン」とはメニューに表記したくはない、まったくの別次元のデザートに仕上がっております。栗は岐阜県中津川に居を構える老舗の「恵那川上屋」さんから。栗の収穫は9月半ばから始まるのですが、Benoitのメニューに栗のデザートが登場するのは11月からでした。なぜか?広島県大崎上島の岩﨑さんの路地物ノーワックス「瀬戸内レモン」を待っていたからです。

 恵那川上屋さんの栗がどれほどのこだわりのものであるか?このマリアージュがどれほどのものか?以下のブログに思いのたけを記載させていただきました。お時間のある時に訪問いただけると幸いです。

kitahira.hatenablog.com

 

BENOIT CHOCOLAT/CARAMEL(ショコラとキャラメルのブノワ風)が変貌を遂げます。≫

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 2013年2月、アラン・デュカスの長年の夢であった「ル・ショコラ・アラン・デュカス」の工房がパリにオープンいたしました。彼の料理哲学は、素材を厳選し、その素材の持ちうる香りと味わいを十二分に引き出し、表現すること。そのため、カカオ豆の粉砕から、ショコラができるまで、全ての工程をショコラティエ(チョコレート職人)が手造りしています。

 この熱い想いを世界にも。そこで、アラン・デュカスが選んだ地が日本だったのです。2018年4月、東京日本橋の脇に、海外初の工房が登場したのです。

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 仲間内で美味しいチショコラを作りあげておきながら、Benoitが手をこまねいて見ているだけでは名が廃ります。そこで、日本橋の工房の生産がのりにのっている今のこのチャンスを逃さず、購入することが決まりました。8年もの間、Benoitの重鎮のごとくメニューに君臨していた「BENOIT CHOCOLAT/CARAMEL(ショコラとキャラメルのブノワ風)」が変貌を遂げます。ショコラ以外の食材がそろい、仕込み次第なのでいつとは確定できませんが、今月後半を予定しています。

 

≪ミュージックディナー「三味線プレイヤー 史佳」のご案内です。≫

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 津軽三味線の楽曲の原型は新潟県にあるといいます。それがためなのか、初代高橋竹山師の竹山流津軽三味線を正しく継承していこうと「新潟高橋竹山会」が誕生し、今は二代目会主の高橋竹育さんが100名近い会員を束ねています。その高橋竹育さんを母にもち、さらに師匠として9歳より三味線の世界に入りました。音の響きを大切にする「弾き三味線」を得意とし、古典を大切なベースとしながらも、伝統芸能の枠を超えた新しい「ニッポンの音楽」を求め、国内外の演奏活動・公演活動を行っている三味線プレイヤー「史佳 Fimiyoshi」さんが、Benoitで奏でます。

 

Benoitミュージックディナー 「三味線プレイヤー 史佳Fumiyoshi ≫」

日時:2019612()18:30より受付開始 19:00開演

会費:18,000(パフォーマンス・ワイン・お食事代・サービス料込、税別)

※ご予約を受け付けております。電話もしくは、Benoitへメールにてご連絡をお願いいたします。質問などございましたら、何気兼ねなくお問い合わせ、もしくは返信をお願いいたします。

 

≪史佳Fumiyoshi プロフィール≫

kitahira.hatenablog.com

 

≪余談ですが、2019年の「干支」のお話です。≫

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 古代中国の賢人の英知の結晶でもある「干支」。なぜこの漢字なのか?もちろん、自分は占い師ではなく、漢字の語源から読み解いてみたものです。今のカバー画像は「ユズリハ」です。この理由も理解していただけるのではないでしょうか。

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 新春を迎えましたが、まだまだ「寒中」です。皆様、無理は禁物、十分な休息と睡眠をお心がけください。疲労・ストレスなどが原因で免疫力が下がっている時に、乾燥が加わると、風邪ばかりではなくインフルエンザにも注意が必要です。さらに、肌荒れやかゆみの原因にもなり、体感温度も下がります。健康のためにも、美容のためにも、程よい湿気お忘れなきように。そして、心の潤いも保ちながら、快適にお過ごしください。

 いつもながらの長文を読んでいいただき、誠にありがとうございます。

末筆ではございますは、ご健康とご多幸を、イノシシ(風水では無病息災の象徴)が皆様をお守りくださるよう、青山の地よりお祈り申し上げます。

 

ビストロ「ブノワ(BENOIT)」 北平敬

www.benoit-tokyo.com