kitahira blog

徒然なるままに、Benoitへの思いのたけを書き記そうかと思います。

2020年4月Benoit東京「営業自粛」のご案内です。

 未曾有の「新型コロナウイルス災禍」に対し、日本政府より「緊急事態宣言」が発せられました。そして、東京都より「緊急事態措置」が施行されることになります。これらの行動指針を鑑み、Benoitの営業日および時間の変更を実施させていただきます。

 すでに、ご予約をいただいた方々、Benoitでのお食事を楽しもうかとご検討いただいていた皆様には、多大なるご迷惑をおかけすることになりますが、ご容赦のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。

 

20204月末までの期間

11()12()

18()19()

25()26()

上記の日程の営業を、「臨時休業」とさせていただきます。

 

2020414(火曜日)より

平日はランチのみ営業させていただきます。

月曜日~金曜日(429日祝日を含みます) 1130分から1530分まで(14時ラストオーダー)

※さらなる営業時間の変更や短縮の可能性もございます。ウイルス災禍収束のため、皆様にはご理解のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。

 

 Benoitでは、お客様の安全を第一に考え、従業員全員の手洗いと消毒を徹底しております。出勤時と営業時間の前後はもちろん、店内6か所に設置している除菌用アルコールを使い、営業時間内外を問わず徹底しております。そして、店内においては除菌清掃の徹底し、皆様がお手に触れるカトラリーや食器類にいたっては、業務用洗浄機を使い高温(80℃以上)にて除菌洗浄をしております。

 営業のオペレーションにおいては、お越しいただいたお客様が隣同士に隣接しないように、1テーブル以上席間を空けることで、「密」を排除いたします。出勤時にスタッフ皆の健康を確認し合い、自分を含めたスタッフ皆がいつも以上の体調管理を心がけるようにしております。

 先日お送りした「営業自粛」のメールの返信では、皆様より温かい応援のメッセージの数々をいただきました。それを励みに、少しでもお応えしようとスタッフ一丸となり奮闘してまいりましたが、この抗し難いウイルス災禍を前に、少しでも終息の方向へと向かうのであればと、忸怩(じくじ)たる思いの中で、「営業自粛」を決断させていただきました。皆様のご期待にお応えすること叶わず、重ね重ねお詫び申し上げます。

 

憂き世には とどめおかじと 春風の 散らすは花を 惜しむなりけり  西行

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  人生は苦そのもの「苦諦(くたい)」である、と釈尊は弟子に語りました。「諦」は「あきらめる」ではなく、仏教の観点からは、「真理を見極めること」を意味します。厭世の想いから「人生は苦ばかりだからあきらめなさい」ではなく、「四諦(したい)」なのだと説いている。

  西行の名句と、釈尊の教えが、どう関連付けられてゆくのか。詳細をブログに記載しております。今をどうすべきなのか、思いのたけを書き記させていただきました。お時間のある際にご訪問いただけると幸いです。アドレスは文末に記載しております。

 

 諸行無常の憂世の中でも、刻々と過ぎ去る時の流れの中で、陽が昇り陽が沈む。綿々と繰り返してきたこの流れは変わらないものの、陽の昇る高さが変わることで、気温に違いが生まれ、多様な気象条件を生み出しました。そして、これに呼応するかのように、樹々の移ろいや鳥たちのさえずりなど、生きとし生けるものが動き出す。

 太陽が地表に顔を出す時間が一番短い日を「冬至」と定めています。「夏至」と比べると、日照時間が4時間も短くなるのです。暖房の完備されていない昔にあっては、降り注ぐ暖かい陽射しを、どれほど待ち望んでいたか。農耕民族ですから、なおさら切望していたのではないでしょうか。その想いが込められているからでしょう、冬至を「一陽来復」と表現していました。陰陽説の「陰の後には陽がくる」という言葉から派生し、「悪いことが続いたあとには福が訪れる」という意味もあります。

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  毎年春になると咲き誇る桜の花に、太陽に思うような、ある種の敬虔(けいけん)なるものを見出したのでしょうか。今の憂世の中に、桜を咲きおくことは、春風の桜に対する愛惜の思いが許さなかった。来年はきっと良い年となるはず、そこで咲き誇る桜こそ「花笑う」のであると。

 昨今の「新型コロナウイルス災禍」が、心身に与える影響は計り知れません。春風が愛惜の念で桜の花を散らしたように、今すべきことは耐え忍ぶことである。一陽来復、陽はまた昇る!必ずこの災禍を克服できると信じています。来年は、希望に満ち溢れた輝かしい花の笑顔が、陽気な春風とともに我々を迎えてくれる、そう西行は伝えてくれているのでしょうか。

 皆様と皆様のご家族ご友人の健康と命を、愛惜するものを守るために今すべきことは何なのか。Benoitスタッフ一同よくよく考えて行動に移してまいります。ウイルス災禍の終息した住み良い毎日の生活は必ず訪れると信じております。

 予断を許さないウイルス災禍です。皆様、十分な休息と睡眠をお心がけください。手洗いうがいと言った基本的なウイルス対策をお忘れなきように。近いうちに訪れる、Benoitで皆様と再会できる日を心待ちにしております。その際は、万全の準備をもって、桜笑う前なので自分の笑顔でお迎えさせていただきます。何かご要望・疑問な点などございましたら、何気兼ねなくご連絡ください。いつも温かいお心遣い本当にありがとうございます。

 

 普段はBenoitでよく語っておりますが、最近はままなりません。この有り余るエネルギーを執筆の方へ向けさせていただきました。まだまだ書き足りないことばかり。お時間のあるときに、ブログをご訪問いただけると幸いです。

 

いつもながらの長文を読んでいいただき、誠にありがとうございます。

末筆ではございますは、ご健康とご多幸を、一刻も早い「新型コロナウイルス災禍」の収束ではなく終息を、青山の地より切にお祈り申し上げます。

 

ビストロ「ブノワ(BENOIT)」 北平敬

www.benoit-tokyo.com