kitahira blog

徒然なるままに、Benoitへの思いのたけを書き記そうかと思います。

2022年10月11月Benoit ジビエを代表する食材「エゾシカ」がメニューに!

 Benoitのプリ・フィックスメニューには、通年を通して牛肉のランプステーキが鎮座しています。それに、対抗するかのように、日本のジビエ料理の代表格ともいえるエゾシカが、名乗りを上げました。のんびり歩いている牛とは違い、北海道を駆け回っているからエゾシカ。この行動パターンの違いは、赤身の肉質とはいえ、まったくの別物です。

 今回は、エゾシカのモモ肉をつかいます。硬そうなイメージをお持ちかもしれませんが、丁寧にトリミングされ、休ませながらしっとり焼き上げることで、モモだからこその肉の旨味を堪能できるのです。トリミングで外した筋の部分は、廃棄するではなく我々のまかないにすることもありません。全てがソースへと姿を変えるのです。食材を無駄なく使いきるため、なに躊躇(ためら)うことなく、トリミングができるのです。

 しっとりと焼き上げたエゾシカのモモ肉に、コショウを利かせたソースを合わせます。このお供をするのが秋の野菜と果物です。宿儺かぼちゃにビーツ、リンゴ「紅玉」に柿と洋ナシ、忘れてはいけない洋栗。これらの個性豊かな甘みとコクとともに、お楽しみください。あ!宿儺かぼちゃも入っています。

 さあ、この美味しいエゾシカの肉を糧(かて)に、そ知らぬ顔で駆け抜けてゆく秋に追いつきましょう!

Noisettes de chevreuil rôties, garniture d’automne, sauce poivrade

蝦夷鹿のロースト 秋野菜と果実 ソースポワヴラード

※プリ・フィックスメニューの主菜として、ランチ+1,500円/ディナー+1,200円でお選びいただけます。

 

 日ましに秋めく今日この頃。目に見える季節の移ろいの加え、秋風は秋の薫りも運んできます。ここはひとつ、文明の利器を遠慮し、五感を利かせて秋を探してみるのも一興ではないでしょうか。そして、秋の味覚が恋しくなった際には、足の赴くままにBenoitへお越しください。深まり行く秋と歩調を合わせるように、旬の食材がメニューをもって皆様をお迎えいたします。

 最後まで読んでいいただき、誠にありがとうございます。

終息の見えないウイルス災禍です。皆様、油断は禁物です。十分な休息と睡眠、「三密」を極力避けるようにお過ごしください。「一陽来復」、必ず明るい未来が我々を待っております。そう遠くない日に、笑いながらお会いできることを楽しみにしております。

 皆様のご健康とご多幸を、一刻も早い「新型コロナウイルス災禍」の収束ではなく終息を、青山の地より切にお祈り申し上げます。

 

ビストロ「ブノワ(BENOIT)」 北平敬

www.benoit-tokyo.com