日ましに秋めく今日この頃。日中の気温こそ、まだまだ汗にじむほどではありますが、朝晩には肌寒さを感じるほどとなりました。「涼風(すずかぜ/しんりょう)」というと、夏の季語。秋に感じる涼しさは「新涼(しんりょう)」や「初涼(しょりょう)」というそうです。夜半は、涼しいというよりも、少しばかり冷たい風になったように思います。
古人は、秋の音色を奏でるバッタのことを「虫」と表現しています。コオロギを筆頭に、マツムシやスズムシ、そしてキリギリス。どの虫がコオロギなのか?マツムシなのか?スズムシなのか?今のような昆虫図鑑があるわけもなく、ただただその音色の違いで分けていたような感があります。堅い識者のように、それでは困ります、というのは野暮というもの。虫学者でもない限り、それでよいと思うのです。
鳴いてはいないが、虫の鳴き声の織りなす美しいメロディーのことを、古人は「虫時雨(むししぐれ)」と名付け、毎夜のように聞き入っていたことでしょう。この音色は、かつてはオーケストラのようでも、今は弦楽四重奏のような感もありますが、ひとつひとつの音色は今も昔も変わりはないはずです。ここは、古人にならい、秋晴れの中で、秋を探しに散策にでかける一環として、虫時雨に聞き耳をたてることも一興なのではないでしょうか。
秋の野に 人まつ虫の 声すなり われかと行(ゆ)きて いざ訪(とぶら)はむ 詠み人しらず
さて、マツムシは「待つ・虫」であると、古人はいいます。秋の散策で人を待っているといわれるマツムシの声が聞こえてくるではないか。きっと自分のことだろう、いざ訪れん!いやいや待っているのは、Benoitです。秋の日々にBenoitから「旬食材が待っています」と声(ご案内)が届いている。美味しい料理が待っている!さあ足の赴くままにBenoitへ行こうではないか!
お後がよろしいようで…皆様との再会を心待ちにしております。
≪惜秋特別プランのご案内です。≫
降り注ぐ太陽の陽射しが万物を育て上げ、四季折々の風はその土地土地に味わいをもたらせます。その風のもたらした美味しさこそ「風味」であり、風味の満ち満ちたものが旬の食材なのではないでしょうか。この旬の食材は、美味しいばかりではなく、いま我が欲している栄養をも持ち合わせています。
人の体は食べたものでできています。「美しい(令)」季節の秋食材が「和」する料理の数々。これを美味しく食べることで、人は笑顔になり、体の内側から湧き出でる力となる。そして、我々をウイルス災禍から守ってくれることでしょう。さらに「口福な食時」のひとときが、どのようなものかを知ることができるはずです。
そこで、日頃より並々ならぬご愛顧を賜っている上に、自分よりご案内している長文レポートに目を通していただけている皆様の労に報いるため、≪惜秋特別プラン≫をご案内させていただきます。期間は、メールを受け取っていただいた日より、2020年11月末まで。ご予約は、自分へのメールをご利用ください。お急ぎの場合には、以下のBenoitメールアドレスより、もちろん電話でもご予約は快く承ります。
ランチ
前菜+メインディッシュ+デザート |
4,500円→4,000円(税サ別) |
前菜x2+メインディッシュ+デザート |
5,500円→5,000円(税サ別) |
前菜+メインディッシュx2+デザート |
6,800円→6,000円(税サ別) |
ディナー
前菜+メインディッシュ+デザート |
6,800円→6,200円(税サ別) |
前菜x2+メインディッシュ+デザート |
7,800円→7,200円(税サ別) |
前菜+メインディッシュx2+デザート |
9,100円→8,200円(税サ別) |
プリ・フィックスメニューの料理内容は、当日にメニューをご覧いただきながらお選びいただきます。ご希望人数が8名様以上の場合は、ご相談させてください。
≪平日限定 デザート&カフェのセットを始めました!≫
平日限定で13:30より、カフェとデザートのセットサービスを始めさせていただきました。デザートはBenoit自慢のラインナップよりお選びいただけます。仕事の息抜きに、ご子息様のお迎え前に、表参道散策の最中に、甘い「口福」のひとときをお楽しみください。
ランチ営業を行っているため、ご予約を承ることができません。皆様にご足労を賜りながら、お席がございませんとお伝えすることは心苦しいものです。そこで、お越しいただける際には、13:00過ぎにBenoitへご連絡をいただけると幸いです。お席の状況をお伝えさせていただきます。ご不便をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
平日限定 |
13:30 ~ 16:00 (15:00 L.O.) |
デザート+マドレーヌ+コーヒー |
2,000円(税サ別) |
※デザート内容は、ランチプリ・フィックスメニューを参照ください。一部追加料金の必要なデザートもございます。そして、コーヒーは、もちろん紅茶やハーブティーに変更可能です。
≪Benoit京都へ≫
今春にBenoit京都が、オープンいたしました。日増しに美しく色づく紅葉・黄葉が、皆様を京都への旅路へとお誘いしているようです。そこで、並々ならぬご愛顧を賜っている上に、Benoitメンバーズカード保有している皆様に、ささやかな贈り物をさせていただきます。
Benoitメンバーズカードを、Benoit京都での会計時に提示していただけると、ご利用金額より5%割引をさせていただきます。残念ながら、京都でのポイントの利用や加算には、今少しの猶予をいただけると幸いです。
≪北平のBenoit不在の日≫
私事で恐縮なのですが、自分がBenoitを不在にしなくてはならない10月の日程を書き記させていただきます。
26日(月)終日
28日(水)ディナー
31日(土)終日
上記日程以外は、Benoitを優雅に駆け回る所存です。自分への返信でのご予約はもちろん、BenoitのHPや、他ネットでのご予約の際に、コメントの箇所に「北平」と記載いただけましたら、自慢の料理の数々を語りに伺わせていただきます。
皆様にお会いする機会を賜りながら、自ら放棄する無礼、ご容赦のほどよろしくお願いいたします。自分が不在の日でも、お楽しみいただけるよう万全の準備をさせていただきます。何かご要望・質問などございましたら、何気兼ねなくご連絡ください。
帰路の道中、人を待つというマツムシ声が聞こえてくる。自分を待ってくれているのではないかと、マツムシを訪ねてみようではないか。もちろん、野に入り込むわけではなく、虫時雨に導かれるように歩を進める。すると、待っていたのは虫ではなく、美しい凛と咲き誇る白い花でした。この花の名は?
詳細をブログに書き記しました。お時間のある時に以下よりご訪問いただけると幸いです。身近に見かけたさいにはご注意を!
「一陽来復」、必ず明るい未来が我々を待っております。そう遠くない日に、マスク無しで笑いながらお会いできる日が訪れることを願っております。皆様のご健康とご多幸を、一刻も早い「新型コロナウイルス災禍」の収束ではなく終息を、青山の地より祈念いたします。
ビストロ「ブノワ(BENOIT)」 北平敬