残暑お見舞い申し上げます。
暦では2022年8月7日(日)に「立秋」を迎え、秋が始まります。とはいえ、秋とは名ばかりで、まだまだ続く猛暑な日々。冬であれば、陽射しに恋い焦がれるも、今の時期では恨めしく思うもの。そんな人間をよそに、太陽の恩恵を嫌というほど受けながら、愚痴一つこぼさない草木たち。
光合成には欠かせない太陽光ではありますが、何事にも限界があり、強い陽射しを一日中めいっぱい浴びてしまうと草木も疲れ果ててしまうのではないかと思うもの。動物のように日陰に逃げることも許されない草草は、必死に耐え忍んでいるのだと、古人は憐れんだ。そこで、夏の強烈な陽射しを浴び、むわっとする熱気が叢叢(むらむら)より立ち上る光景を、古人はこう表現しました。
「草熱れ(くさいきれ)」
草が生い茂ることを「叢叢(そうそう)」といいますが、ここは敢えて「叢叢(むらむら)」と読みたい…
この言葉からにじみ出る、真夏の熱気。過ごしやすい夏などありようもなく、それが夏であり、ありのままを受け入れなさいと、夏草は教えてくれているのでしょうか。どれほど美しい言葉で表現されようとも、暑いものは暑く、知らず知らずのうちに体力を奪われていってしまうものです。そこで、皆様にはBenoitでは旬の食材を美味しくお召し上がりいただくことで、今夏の「熱(いき)れ」を乗り越えていただこうと思います。
≪夏熱(いき)れ、Benoitでのりきれ!特別プランのご案内です。≫
草木の花々は移りゆく季節の機微を捉え、順を追って咲き誇るもいずれは散りゆきます。食材も同じように「旬」という期間は限られたものであり、「待つ」という優しさはありません。そこで、全ての旬食材は無理でも、Benoitに少しだけ顔を向けてくれた食材で、「口福な食時」ひとときをお過ごしいただきたく、「夏熱れ!Benoitでのりきれ!」と銘打って、皆様にご紹介させていただきます。
~ 夏熱れ!Benoitでのりきれ!特別プラン ~
期間:土日を含めた2022年8月31日(水)まで
ランチ: 前菜x2+メインディッシュ+デザート
6,000円→5,000円(税込/サービス料別)
ディナー: 前菜x2+メインディッシュ+デザート
8,600円→6,800円(税込/サービス料別)
※ランチ/ディナーともに、前菜+メインディッシュ+デザートx2という「夢のダブルデザートプラン」に変更可能です。他のプランとの併用はできません。次にご紹介するワインプランと併せて、Benoitで過ごす夏をお楽しみください。
迅速に皆様のご希望にお応えできるよう、専用の予約サイト開設いたしました。以下のURLよりご利用ください。ご希望日のご予約が取れない場合でも、まだお席が残っている可能性もございます。その時は、何気兼ねなく自分へ返信、もしくBenoitへご連絡(03-6419-4181)ください。ご要望や質問なども、喜んで承ります。
ランチのご予約はこちらから
https://www.tablecheck.com/shops/benoit-tokyo/reserve?menu_items=62df3e8b499eb201126e02f0
ディナーのご予約はこちらから
https://www.tablecheck.com/shops/benoit-tokyo/reserve?menu_items=62df3e45a8cc9000402812ae
≪夏休みはBenoitでワインを楽しみませんか?≫
NV Crémant de Bourgogne cuvée Agnès Vitteaut-Alberti
7,900円→4,550円(税込・サービス料別)
すでに、このワインの美味しさをご存知の方も多いのではないでしょうか。Benoitのみでしか楽しむことのできない至高のスパークリングワインが、これです!本日より8月31日(水)までの期間、ランチ/ディナーを問わず、このメールを受け取っていただいている皆様限定に、上記の破格値でお楽しみいただこうと思います。
このキュヴェ・アニエスは、スパークリングワインの専門家、ヴィトー・アルベルティ氏が手掛ける最高傑作。コート・ド・ボーヌとシャロネーズの両地区の葡萄シャルドネ種のみで醸され、瓶内熟成もシャンパーニュに匹敵する3年間。華やかな香りと凛とした酸味のバランスが秀逸、いついかなる時に飲んでも、納得していただける美味しさです。
さらに!8月11日(木)~8月21日(日) の11日間は、上記のスパークリングワインを除外した、ワインリストに記載のある全てのボトルワインを30%割引にて提供させていただきます。これも、ランチ/ディナーを問いません。日本全国より届けられる旬の食材に舌鼓を打ち、選び抜かれたBenoitのワインで心地良い酔いを楽しむ。そのような夏の過ごし方も、一興ではないでしょうか
≪旬は立ち止まらず通り過ぎてゆくものなり!≫
2ヶ月も前の事でした。香川県の新進気鋭の八百屋さん、サヌキスの鹿庭さんから美しいお知らせをいただきました。彼との会話は、彼の野菜に対するあまりある愛情が溢れているため、自分に多くの気づきを与えてくれます。鹿庭さんには申し訳ないのですが、Benoitで購入が無い時も、ついつい「問い合わせ」という名目でついつい連絡してしまうのです。
鹿庭さんのお知らせには、ヤングコーン収穫風景を写した一枚が添えられていました。そうか…もうそういう時期なのだな…と。個人的にヤングコーンが好きなもので、休みの時に近所の八百屋さんでさっそく購入し、食卓に並べました。楽しそうに皮を一枚一枚剥いてゆき、一口ほおばった娘は笑顔でこう言った…「もうすぐトウモロコシ(の時期)だね」と。
今、保存できるタマネギやジャガイモは別として、トマトやナス、キュウリなどは1年中簡単に手に入れることができます。そのため、飲食を生業としている人でさえ、野菜や果物の旬を言い当てることができないものです。偉そうに言う自分も、つい先日まで「キウィは初夏のフルーツ」だと思っていました。国産キウィは晩秋で、初夏に市場に出るのはニュージーランド産。そう、季節が反対の地からです。
芽吹き、花が咲き、実を成す。この極めて当たり前のことを、ついつい忘れがちになってしまうものです。全国の小学生に必須なアサガオ栽培や、都内の小学校が、土が姿を現している花壇を利用して、ヘチマやなどを育てていることは、生物学の授業というよりも、生きていく上で知っていなければいけない基本であるからではないかと。食べたいものは何でもポンポンとでてくる、ドラえもんの「なんでもテーブル掛け」でもないかぎり、その料理の構成要素である野菜は、全て同じ順序を踏んで我々の食卓に並びます。
ヤングコーンを見て初夏の到来を知り、盛夏にたわわに実るトウモロコシを想い描く。ヤングコーンならではの優しい味わいと心地よい食感を楽しみながら、いずれ食卓にあがる甘くぷちぷちしたトウモロコシの美味しさに心躍らせる。子供に湧きおこったこの想いを壊してはいけないと、何も口を出さなかった…。嬉しさのあまり、ヤングコーンが食卓に並ぶことが増えた先で放たれた一言…「もうヤングではないね!」と。旬は立ち止まらず通り過ぎてゆくものである…。
香川県のまるまる農園さん(※○○農園ではなくて実名です)のトウモロコシ収穫が佳境を迎えている中で、Benoitでは夏のデザートを代表する「ピーチ・メルバ」が始まっています。食卓に茹でトウモロコシが並ぶと、夏も盛りなのだな~としみじみ思うもの。Benoitのピーチ・メルバを楽しまずして、今夏は終われないな~とつくづく実感するもの。
桃の旬とは短いもので、いち品種が約1週間です。そのため、桃栽培者は、多くの品種を植栽することで、手間の分散と長い桃の収穫期間となるよう工夫を凝らします。熊本県と香川県、さらに和歌山県から、ほぼ同時購入で始まった今期は、まもなく岐阜県と山形県へと引き継がれます。桜前線ならぬ、桃前線が北上するように、引き継がれてゆくのです。これぞ「継桃(けいとう)」なり!
毎日行われる桃の仕込みが終わると、翌日の桃の産地と品種をBenoitサービスチームが知ることになります。そのため、皆様にとっては、ピーチ・メルバではあるけれども、こと品種という視点でみると、一期一会な出会いということになります。旬は立ち止まらず通り過ぎてゆくものである…2022年Benoitのピーチ・メルバは8月末まで!
PÊCHE MELBA
ピーチ・メルバ
※ランチとディナーともに、プリ・フィックスメニューのデザートとして+1,000円でお選びいただけます。
さて、お勧めの2022年版Benoitピーチ・メルバですが、いかに自分が美辞麗句を並べて解説したとしても、「百聞は一見に如かず」ならぬ「百見聞は一食に如かず」というものです!それでも、少しでもその美味しさを伝えるべく、無謀にも今期のピーチ・メルバの詳細をBlogに綴ってみました。以下よりご訪問いただけると幸いです。
≪北平のBenoit不在の日を更新しました!≫
7月末に、自分がBenoitを不在にしなくてはならない8月の日程を以前に書き記させていただきました。しかし、私事で恐縮なのですが、大幅に予定が変わったこともあり、更新したものを再度ご案内させていただきます。ご不便をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
猛暑な日々が続いています。うだるような暑さは、知らず知らずのうちに体力を奪ってゆくものです。さらに、疲労・ストレスなどが原因による免疫力の低下を招きます。皆様、十分な休息と休養をお心がけください。そして、こまめな休憩と給水をお忘れなきように。
最後まで読んでいいただき、誠にありがとうございます。
「一陽来復」、必ず明るい未来が我々を待っております。そう遠くない日に、マスク無しで笑いながらお会いできる日が訪れることを願っております。皆様のご健康とご多幸を、一刻も早い「新型コロナウイルス災禍」の収束ではなく終息を、青山の地より祈念いたします。
ビストロ「ブノワ(BENOIT)」 北平敬