kitahira blog

徒然なるままに、Benoitへの思いのたけを書き記そうかと思います。

2021年4月 Benoit特別プランとお勧め料理のご案内です。

〽 夏もち~かづく♫ は~ちじゅうはちや♪ 野にもや~まにも♩ わ~か葉が茂る♬

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 日本の唱歌でもある、この「茶摘み」の歌は、誰しもが子供のころに耳にしたことがあるのではないでしょうか。丘陵に理路整然と植栽されている茶畑。春の陽射しによって輝きをはなつ、その淡い緑の美しさを目にした時、ついつい口ずさんでしまうのが、この歌なのではないでしょうか。ところで、この歌の中にある「はちじゅはちや」は「八十八夜」と書くのですが、何が八十八夜なのでしょう。

 中国から伝わった「二十四節気(にじゅうしせっき)」とは、1年を24に分割し、それぞれの期間の特徴を漢字二文字で言い表したものです。「立春」や「春分」などが、これにあたります。これをさらに細分化され、日本風にアレンジされたものが「七十二侯(しちじゅうにこう)」です。例えば、3月20日に迎える「春分」は、初侯(3月20~24日)「雀始巣(雀が巣を作り始める)」、次侯(25~29日)「桜始開(桜が咲き始める)」、末侯(30~4月4日)「雷乃発声(雷が鳴り始める)」というように。

 これらは、暦の中で農耕の目安となるように自然の機微を捉えて作り上げた、古代中国の賢人の英知の結晶ともいえるもの。この二十四節「気」と、七十二「侯」がもととなり、「気候」という言葉が生まれているのだといいます。古代中国から伝来したこの概念は、日本で更なる発展を遂げることになります。古代日本の賢人は、「雑節(ざつせつ)」を暦に加筆したのです。

 「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく耳にします。この「彼岸(ひがん)」というのは、なんとなく仏教の色濃くインドから伝わったかのようですが、実は日本独自の考え方であり、雑節なのです。2021年は3月17日に「春の彼岸」を迎えました。そして、立春から数えて88日目の日、2021年は5月1日、この日を古人は雑節「八十八夜」としたのです。

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 日本の先人は、日本の気候風土を鑑み、この雑節というものをこしらえることで、我々にメッセージを遺しました。極楽浄土がある「彼岸」は東にあると考えられていたため、今我々が生きている地「此岸(しがん)」から見て、太陽が真東から上ってくる春分秋分の前後3日間、計7日間を「彼岸」としています。お墓参りでご先祖様に感謝を伝えることばかりではなく、「暑さ寒さも彼岸まで」というように、季節の変わり目であることを我々に教えてくれる。とかく体調を崩しやすいからこそ、体調管理に留意するように、と。では、「八十八夜」は何を伝えようとしているのでしょうか。

 春の陽気に誘われるかのように樹々の芽はほころび、花開いていく時期で、冬の記憶も遠くなる頃です。そこで、先人は農を生業とする人々に「油断することなかれ」と教えてくれるのが、この雑節です。「八十八夜の別れ霜」や「八十八夜の泣き霜」といい、まだまだ遅霜には気をつけなけなさいと、注意喚起をしていたのです。

 遅霜ということは、気温が急に下がることであり、体調を崩しやすくもなる。八十八夜に摘んだお茶を飲むと長生きするという言い伝えは、新茶が美味しいというばかりではなく、殺菌効果もあるお茶を飲むことを推奨しているのかもしれません。なんという先人達の知恵なのでしょうか。

 

営業時間変更のお知らせです。

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 12日より発動された「蔓延防止等重点措置」を鑑み、誠に勝手ながら、Benoitの「営業時間を短縮」させていただきます。皆様には、ご不便をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。期限につきましては、都の要請に従わせていただきます。

ランチ

1130分から1530 (1400 ラストオーダー)

ディナー

1700から2000 (1900 ラストオーダー)

 

八十八夜特別プランのご案内です。

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 春の不安定な寒暖な日々を、皆様には無事息災に乗り切っていただきたいとの思いを込め、「八十八夜特別プラン」をご案内させていただきます。先人の知恵にならうも、新茶ではなく春の食材でこしらえた料理の数々は、今我々が欲している栄養が満ち満ちており、それを美味しくお召し上がりいただきたい。笑顔で「語らう」食事は、心身ともに活力をみなぎらせることとなり、昨今のウイルス災禍に対抗する最良の手法かもしれません。お一人様でのご利用も喜んで承ります。適度に自分が「語らい」に伺わせていただきます。

 そこで、日頃より並々ならぬご愛顧を賜っている上に、自分よりご案内している長文レポートに目を通していただけている皆様の労に報いるため、特別価格でのご案内です。期間は、メールを受け取っていただいた日より、202151()まで。ご予約は、自分へのメール(kitahira@benoit.co.jp)をご利用ください。お急ぎの場合には、Benoitメールアドレス(benoit-tokyo@benoit.co.jp)より、もちろん電話でもご予約は快く承ります。

八十八夜特別プラン

ランチ

前菜x2+メインディッシュ+デザート

6,000円→5,000円(税込/サービス料別)

ディナー

前菜x2+メインディッシュ+デザート

8,600円→6,800円(税込/サービス料別)

※プリ・フィックスメニューの料理内容は、当日にメニューをご覧いただきながらお選びいただきます。ご希望人数が8名様以上の場合は、ご相談させてください。

 

シャンパーニュAYALAのミレジメを特別価格でいかがですか?

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 旧名シャンパーニュ地方のアイ村に1860年から本拠地を持つ老舗シャンパーニュメゾン「AYALA(アヤラ)」。彼らのシャンパーニュの特徴はシャルドネ種にあり。アイ村のシャルドネは果実味があり、酸味が柔らか。そこに、ピノ・ノワール種を合わせてつくる、その作りは常にエレガントであり人々を魅了し続けています。

 そこで、Benoitシェフソムリエ永田からのお誘いがございます。この美味なるシャンパーニュをBenoitの料理とともに楽しまれませんか、それも特別価格にて…

AYALA BRUT MILLÉSIMÉ 2007  11,000(税込/サービス料別)

 良年のみ醸されるミレジム。2007年の出来は称賛に値する、素晴らしい香りと堂々とした味わいピノ・ノワールの力強さとアルコール感に、シャルドネによる魅力的なフレッシュ感とエレガントさが加わっています。 ハチミツ・アカシア・トースト香・クリのデリケートな香りです。このミレジムはアイ村・特級のピノ・ノワール種をベースとしており、熟成感も感じられ、素晴らしい香りと堂々とした味わいの見事なシャンパーニュです。

※本数に限りがございます。ご希望の際には、このメールへの返信でご希望本数をお伝えいただけると幸いです。

 

北平のBenoit不在の日

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 私事で恐縮なのですが、自分がBenoitを不在にしなくてはならない4月の日程を書き記させていただきます。滞りがちだったご案内を充実させるべく、執筆にも勤しませていただきます。ご不便をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

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30()ディナー

 上記日程以外は、Benoitを優雅に駆け回る所存です。自分への返信でのご予約はもちろん、BenoitのHPや、他ネットでのご予約の際に、コメントの箇所に「北平」と記載いただけましたら、自慢の料理の数々を語りに伺わせていただきます。自分が不在の日でも、お楽しみいただけるよう万全の準備をさせていただきます。何かご要望・質問などございましたら、何気兼ねなくご連絡ください。

 

旬の食材とお勧めの料理・デザートのご案内です。

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 万物を育て上げ、四季折々の風はその土地土地に味わいをもたせる。その風のもたらした美味しさこそ「風味」であり、我々はここに「口福な食時」を見出します。そして、旬を迎える食材は、人が必要としている栄養に満ちています。そして、人の体は食べたものでできています。「美しい(令)」季節に春食材が「和」する逸品をお楽しみください。

 詳細は、ブログに綴らせていただきます。お時間のある時に以下よりご訪問いただけると幸いです。

kitahira.hatenablog.com

 

最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

今年の辛丑が始まりました。その「辛」の字の如く優しい年ではないかもしれません。しかし、時は我々に新地(さらち)を用意してくれている気がいたします。思い思いの種を植えることで、そう遠くない日に、希望の芽が姿をみせることになるでしょう。

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 「一陽来復」、必ず明るい未来が我々を待っております。マスク無しで笑いながらお会いできる日が訪れることを願っております。皆様のご多幸とご健康を、一刻も早い「新型コロナウイルス災禍」の収束ではなく終息を、青山の地より祈念いたします。

 

ビストロ「ブノワ(BENOIT)」 北平敬

www.benoit-tokyo.com