≪酒類提供中止のお知らせです。≫
Benoitに鎮座するバッカスの慟哭が聞こえてくる…
Avec bon pain, bonne chère et bon vin, on peut envoyer promener la medecine.
「美味しいパン、美味しい料理、美味しワインがあれば、我々は薬を手放すことができる(医者いらず)」
日本でも「酒は百薬の長」とはよく言いますが、このフランスの格言は酒(ワイン)だけではなく、美味しいパンと料理が必要不可欠だという。料理もワインもフランスでは歴史深いだけに、この比類なき関係は大いに共感いたします。ワインは飲むというよりも、料理とともに嗜(たしな)むものなのでしょう。料理との相性を「マリアージュ」と呼び話題になることからもお分かりいただけるのではないでしょうか。
先日、緊急事態宣言が発出されました。昨今のコロナウイルス災禍が収束することを期し、Benoitも宣言に準ずる「酒類提供なしで、時短営業の継続」を選ばせていただきます。「休業」という言葉がちらついたことは確かです。しかし、旬の食材は、美味しく栄養抜群であるばかりで、我々を「待つ」という優しさを持ち合わせておりません。そこで、Benoitは「美味しいパン」と「美味しい料理」で皆様をお迎えすることにいたしました。
~ ランチ ~
11時30分から15時30分 (14時00分 ラストオーダー)
~ ディナー ~
17時00分から20時00分 (19時00分 ラストオーダー)
La viande fait la chair, le pain fait le ventre et le vin même la danse.
「肉料理は体を作り、パンは空腹を満たし、ワインはダンスを踊らせる。」
期間限定お食事処Benoitで、今我々が欲している栄養が満ち満ちた旬の食材で体の中から元気になっていただき、美味なる料理でお腹と心を満たし、ワインが無いのでダンスは踊らず「心躍る心地」なひとときをお楽しみいただきたいと思います。
※期限につきましては、都の要請に従わせていただきます。
≪惜春特別プランのご案内です!≫
杜若(かきつばた)が、垣となり去りゆく春という季節ばかりか、旬の食材をも留めてくれています。2021年5月5日に「立夏(りっか)」を迎え、暦の上では夏を迎えますが、「けふのみ春とみてや帰らむ」と藤原定家が教えてくれています。「今日だけは春であり、口福なひとときを楽しんで家路に就こう」とまでは言ってはいないが、意図的に歌意を汲み取りたい…
そこで、季節の変わり目である今の不安定な天気の日々を、皆様には無事息災に乗り切っていただきたいとの思いを込め、「八十八夜特別プラン」から「惜春特別プラン」と名を改めご案内させていただきます。さらに、去りゆく春を大いに惜しんでいただきたく、期間をメールを受け取っていただいた日より、2021年5月31日(月)までに延長させていただきます。
ご予約は、自分への返信(kitahira@benoit.co.jp)をご利用ください。お急ぎの場合には、Benoitメールアドレス(benoit-tokyo@benoit.co.jp)より、もちろん電話でもご予約は快く承ります。
~ 惜春特別プラン ~
ランチ |
前菜x2+メインディッシュ+デザート |
6,000円→5,000円(税込/サービス料別) |
ディナー |
前菜x2+メインディッシュ+デザート |
8,600円→6,800円(税込/サービス料別) |
※プリ・フィックスメニューの料理内容は、当日にメニューをご覧いただきながらお選びいただきます。ご希望人数が8名様以上の場合は、ご相談させてください。
笑顔で「語らう」食事は、心身ともに活力をみなぎらせることとなり、昨今のウイルス災禍に対抗する最良の手法かもしれません。お一人様でのご利用も喜んで承ります。適度に自分が「語らい」に伺わせていただきます。
≪北平のBenoit不在の日≫
私事で恐縮なのですが、自分がBenoitを不在にしなくてはならない5月の日程を書き記させていただきます。滞りがちだったご案内を充実させるべく、執筆にも勤しませていただきます。ご不便をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
5日(水)
10日(月)
15日(土)
18日(火)
23日(日)
26日(水)
29日(土)
31日(月)
上記日程以外は、Benoitを優雅に駆け回る所存です。自分への返信でのご予約はもちろん、BenoitのHPや、他ネットでのご予約の際に、コメントの箇所に「北平」と記載いただけましたら、自慢の料理の数々を語りに伺わせていただきます。自分が不在の日でも、お楽しみいただけるよう万全の準備をさせていただきます。何かご要望・質問などございましたら、何気兼ねなくご連絡ください。
≪旬の魚「メバル」と仏産「ホワイトアスパラガス」が一堂に会します!≫
魚を知り尽くしたフランス漁師さんの料理と言えば、南仏のブイヤベースが有名です。しかし、漁師さんは南フランスだけに存在するのではありません。北フランスのロワール地方にもいる。彼らの伝統料理「ショードレ」はどのようなものなのでしょうか。今回は旬のウスメバルを使い、この伝統を踏襲した一皿がBenoitに登場します。それも、5月からはフランス産のホワイトアスパラガスとともに!
≪旬の食材とお勧めの料理・デザートのご案内です。≫
万物を育て上げ、四季折々の風はその土地土地に味わいをもたせる。その風のもたらした美味しさこそ「風味」であり、我々はここに「口福な食時」を見出します。そして、旬を迎える食材は、人が必要としている栄養に満ちています。そして、人の体は食べたものでできています。「美しい(令)」季節に春食材が「和」する逸品をお楽しみください。
詳細は、ブログに綴らせていただきます。お時間のある時に以下よりご訪問いただけると幸いです。
≪季節のお話「杜若(かきつばた)の役割とは?」≫
群青と称される「杜若(かきつばた)」が花笑い始めました。花びらを3つ上向きに、うてなを3つ垂れ下がるように、この独特な花姿のこの美しい花は「三英の花」と称され、今も昔も姿はかわりません。古人はこの美しさを見逃しませんでした。多くの歌人が和歌に詠いこんでいます。その中から一首だけご紹介させていただきます。
沼水の あたりも匂ふ かきつばた けふのみ春と みてや帰らむ 藤原定家
今回の季節のお話は、この「杜若」です。定家はどのような思いでこの花を詠ったのでしょう。勝手気ままな自分の解釈ですが、間違ってもいないような気もいたします。お時間のある時に、以下よりブログをご訪問いただけると幸いです。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。
今年の辛丑が始まりました。その「辛」の字の如く優しい年ではないかもしれません。しかし、時は我々に新地(さらち)を用意してくれている気がいたします。思い思いの種を植えることで、そう遠くない日に、希望の芽が姿をみせることになるでしょう。
「一陽来復」、必ず明るい未来が我々を待っております。マスク無しで笑いながらお会いできる日が訪れることを願っております。皆様のご多幸とご健康を、一刻も早い「新型コロナウイルス災禍」の収束ではなく終息を、青山の地より祈念いたします。
ビストロ「ブノワ(BENOIT)」 北平敬