kitahira blog

徒然なるままに、Benoitへの思いのたけを書き記そうかと思います。

2024年1月「寒中のご挨拶」と「Benoitからのご案内」です。

寒中お見舞い申し上げます。

 

 波乱の幕開けとなりました。能登半島地震という天災に加え、羽田空港衝突事故という人災が起こりました。尊い命が失われたことに深く哀悼の意を表するとともに、被災された皆様が健康を損なわずに日々を過ごされることを、そして、被災地にてご尽力くださっている自衛隊・警察・消防やボランティアの皆様が、無事息災に業務を遂行されることを祈念いたします。

 そして、羽田空港衝突事故では、日本航空機に乗客乗務員約380名が乗機しておりましたが、一人も犠牲者をだしませんでした。これは「奇跡」ではなく、日本航空添乗員さんの厳しい訓練の賜物だと考えています。感動を覚えると同時に、感謝の気持ちが絶えません。今後、詳細が明らかになると思いますが、彼らの危機管理を大いに学ばせていただきます。

 

 旧年中は並々ならぬご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。新年を迎え、皆様より賜りましたご温情は徒(あだ)や疎(おろそ)かにせず、倦(う)まず弛(たゆ)まず研鑽の日々に努めます。「観梅の心、観桜の目」を忘れることなく、少しでも皆様のご期待にお応えできるよう、万全の準備をもってお迎えいたします。何かご要望・質問などございましたら、何気兼ねなくご連絡ください。皆様が、そして皆様のご家族ご友人の方々が、幸多き年となりますよう、青山の地よりお祈り申し上げます。

 

 新暦では12月から翌年2月までが冬という季節。しかし、今までは、北海道や東北地方での大雪のニュースを目にするものの、都内は温かい陽射しによって冬という実感がわかなかったものです。その関東地方も、「大寒」を迎えることで、ようやく、身震いするような寒さを覚えるようになりました。もしや、都内でも「霜」を見ることができるのか?

野べよりや 冬はきぬらん 草の葉に おく白露の 霜となるかな 源師時(もろとき)

 この歌に出会ったとき、源師時のように「露」が凍えて「霜」となるものだと考えていました。ところが、「露」と「霜」を調べれば調べるほど、これほどまでに奥深いもので、自分がいかに浅はかな考えであったかを痛感することになるのです。そして、彼が詠った「なる」は、「露が凍えて霜になる」という意味ではない気がしてきたのです。大いに悩み考えたがために、2024年最初の長文レポートがこれほどまでに遅くなりました。言い訳がましいのですが、その理由をブログに綴ってみました。お時間乗のある時に、以下より訪問いただけると幸いです。

 なぜ霜が降ると表現するのか?「霜がつく」では、おかしくはないが、「をかし(趣がある)」くない

kitahira.hatenablog.com

 

 「霜」というのは、美しい自然現象ですが、こと農産物の栽培者にとっては厄介極まりないもので、霜や凍ることで起きる被害を「凍霜害(とうそうがい)」といいます。冬に旬を迎える野菜や果樹は、この寒さに抗(あがら)うかのように、糖類やアミノ酸類などを合成・蓄積して細胞内部の溶質濃度を高めて細胞内が凍りつかないように準備するといい、これこそが、冬ならではの美味しさです。しかし、何事にも限度というものがあります。

 寒さが「冬の味覚」を導くも、その寒さが限界を超えてしまうと、一夜にして今までの苦労が水泡と帰すことになりかねません。だからと言って、大寒波の訪れに対し何か対策がとれるのかというと、ベランダの植木鉢とは違って、広大な農園では移動もままならず、何かを施すとしても限られたものです。

 生きとし生けるものとって欠かすことのできない陽の恩恵を享受し、抗うことのできない自然の厳しさを甘受する。農を生業とすることの難しさがここにある。だからこそ、無事に収穫を迎えることができたときの喜びは一入(ひとしお)なもの。彼らが丹精込めて育て上げた野菜や果実を手にした時の我々の笑顔、さらに食したときに「口福」を覚えたとき、彼らの労が報われることになる。そして、我々は「いただきます」と感謝の気持ちを持つことで、彼らの労に応える。

 「農」の世界に魅せられ、就農を決意し、馴染みのない地に赴いた若者がいる。地元ではなく、香川の土地や雰囲気が気に入ったからということで、彼は讃岐平野を選んだ。今、Benoitの届く見事なまでのブロッコリーは、彼の地で彼が手塩にかけて栽培した逸品なのです。

 ブロッコリーは今が旬であり、多くの産地で育まれたものが所狭しと野菜売り場を占めています。どこで育ててもブロッコリーブロッコリーと思うことなかれ。なぜBenoitが、送料をかけてまでも大東さんのブロッコリーを購入しているのか…美味しいからに他なりません。なぜ美味しいのか?自分が尊敬してやまない鹿庭さんの力を借りて詳細をブログに書き綴ってみました。

kitahira.hatenablog.com

 

 鹿庭さんとは誰?ということで、以前に彼をご紹介したブログをご案内いたします。お時間のある時にご訪問いただけると幸いです。このブログで登場する大西さんのキウィが、もしかしたら2月からのデザートに…

kitahira.hatenablog.com

 

2024年の干支「甲辰(きのえたつ)」のお話です。

 むかしむかしのこと、お釈迦様が動物たちに「新年の挨拶に赴いた順番を十二支にしよう」と語ったのだといいます。そこで、動物たちは我さきにと、お釈迦様の下へと馳せ参じることになる。己をよく知る牛は足が遅いことを理解しているため、前日からすでに出発します。一番先に門口(かどぐち)に到着するも、その背に乗っていた賢いネズミがひょいと先に門をくぐる。順を追ってぞくぞくと主役が到着する中で、犬猿の仲といわれる両者の仲裁に入ったがためにニワトリは10番目。猫はなぜ登場しないのか?猫はお釈迦様への新年の挨拶の日を忘れ、ネズミに聞いたところ2日だと。翌日に事実を知った猫は怒り、これ以降ネズミを追いかけ続けるのだとか。

 古代中国の賢人が「十二支」を周知してもらうため、それぞれの漢字に身近な動物をあてがったといいます。今年の十二支「辰」に、彼らは「竜」の意味をあてました。他の十二支には、馴染みの動物が姿を現すにもかかわらず、架空の動物「竜」とは?中国皇帝の象徴であるやら、存在を信じられていた動物であるなど諸説ある中で、何か「竜」である理由があるのではないかと思うのです。そこで、今年の干支「甲辰」を、語源辞典片手に読み解こうと試みます。※自分は占い師ではありません。

kitahira.hatenablog.com

 

20241Benoitは、ちょっと贅沢なシャンパーニュで始まる…

2012 Champagne Drappier Grande Sendrée

26,000(税込・サービス料別)

期間は、2024229()まで

※すでに特別価格でのご案内のため、Benoitのワイン割引はご利用いただけません。

 本数に限りがあるため、予約はお早めにご検討ください。ご予約はもちろん、何かご要望・質問などございましたら、何気兼ねなくご連絡ください。に自分へメール(kitahira@benoit.co.jp)か、もちろん電話(03-6419-4181)でもご予約は快く承ります。先にご案内しました「新春特別プラン」とご検討いただけると幸いです。

kitahira.hatenablog.com

 

GH Mumm メーカーズディナー開催決定!≫

 4年に一度の来たるうるう年の特別な一日、2月29日にG・H Mummシャンパーニュディナーを開催いたします。

 プレステージでもある 「Cuvée Lalou」はもちろん、日本人画家の藤田嗣治氏の名を冠した「Rosé Foujita」など、G・H Mummの真髄を感じられるラインナップをご用意。アンバサダーを務めるクリストファー・シュビヤー氏を迎え、大いにG・H Mummの魅力を大いに語っていただきます。

 を、Benoitで、5種類の豪華シャンパーニュとお食事と共にお楽しみ下さい。ご参加をお待ちしております。

GH Mummメーカーズディナー

開催日: 2024229()

時間: 18:30会場 19:00スタート

定員: 50名様 (相席をお願いする場合もございます)

料金: 22,000(サービス料/税込) ※お食事とワインを含みます。

 

ラインナップ

Grand Cordon / RSRV4.5 / Cuvée Lalou / Rosé Foujita / Ice Extra

 

ご予約はもちろん、何かご要望・質問などございましたら、自分へメール(kitahira@benoit.co.jp)で、何気兼ねなくご連絡ください。もちろん、電話(03-6419-4181)でも快く承ります。

 

≪さらなる高みをテーブルマナー講習会≫

 食事の席というのは、知っている人ばかりとは限らず、知らない人のときもある。そこは、栄養を摂る場所ではなく、語らいの場です。美しい所作が相手に共感を覚えさせる、そして内面からはなたれる品位品格が感動を覚えさせる。これが相手との距離を詰めることとになり、会話が弾む。そこに美味しい料理が加わることで「口福な食時」となる。知性あふれる言の葉が発せられる口が福を呼ぶのか、はたまた舌鼓(したつづみ)を打つほどの美味しい料理によって口中に福を感じるのか。この2つが相まったときの「ひととき」に、我々は幸せを感じるのではないでしょうか。

 其処彼処(そこかしこ)で開催しているテーブルマナー講習会であれば、自分は皆様へご案内することはありません。

 テーブルマナーを知っていても、「見初(みそ)むる」心地になる、そのような講習会のご案内です。

世界基準の一流を学ぶ 「テーブルマナー講座」

開催日: 2024210()/25() 318()/24() 427()

時間: 11:30より講義を始めます。 

11:10までにお運びください。終了予定は15時15分を予定しております。

料金: 20,000(サービス料/税込) 食事とワイン2杯を含みます。

※ 3月18日(月)開催のみ料金18,000円です。

※事前振込制です。ご希望の日程がございましたら、北平宛(kitahira@benoit.co.jp)にご連絡ください。質問なども喜んで承ります。この講習会に関しては、電話でのご予約は受け付けておりません。

 

 年始の羽田空港衝突事故は、奇跡ではなく日本航空添乗員さんの厳しい訓練の賜物です。しかし、多勢に無勢というもので、乗客の皆様のマナー無くして、今回のような乗客乗務員約380名が無事に脱出できることはなかったことでしょう。前半のテーブルマナー講座の中で、日本航空で35年間現場に立ち続けた吉門先生に少しだけ語っていただこうと思います。

 「飛行機事故に遭遇した場合、安全に機外に脱出するために知っておかなければならないこと」

 

北平のBenoit不在の日

kitahira.hatenablog.com

 

 バランスの良い美味しい料理を日頃からとることは、病気の治癒や予防につながる。この考えは、「医食同源」という言葉で言い表されます。この言葉は、古代中国の賢人が唱えた「食薬同源」をもとにして日本で造られたものだといいます。では、なにがバランスのとれた料理なのでしょうか?栄養面だけ見れば、サプリメントだけで完璧な健康を手に入れることができそうな気もしますが、これでは不十分であることを、すでに皆様はご存じかと思います。

 季節の変わり目は、体調を崩しやすいという先人の教えの通り、四季それぞれの気候に順応するために、体の中では細胞ひとつひとつが「健康」という平衡を保とうとする。では、その細胞を手助けするためには、どうしたらよいのか?それは、季節に応じて必要となる栄養を摂ること。その必要な栄養とは…「旬の食材」がそれを持ち合わせている。

 その旬の食材を美味しくいただくことが、心身を健康な姿へと導くことになるはずです。さあ、足の赴くままにBenoitへお運びください。旬の食材を使った、自慢の料理やデザートでお迎えいたします。

 

 ダイレクトメールでのご案内をご希望の方は、以下よりメールアドレスの登録をお願いいたします。

メールマガジン 購読申込用フォーム

 

最後まで読んでいいただき、誠にありがとうございます。

一陽来復」、必ず明るい未来が我々を待っております。皆様のご健康とご多幸を祈念いたします。

 

ビストロ「ブノワ(BENOIT)」 北平敬

www.benoit-tokyo.com