kitahira blog

徒然なるままに、Benoitへの思いのたけを書き記そうかと思います。

徒然なるままに

2020年 干支「子(ねずみ)」のお話です。

今年の干支のイメージ動物は、「カピバラ」にいたしました。※自分が動物を画像でご紹介すると、職業柄「食材」と思われがちなのですが、間違いなく食材ではありません。 2020年は、子(ねずみ)年です。お釈迦様への新年の挨拶に赴いた動物たちの順番が十二支…

令和元年「年末のご挨拶」 Benoit北平

令和元年、皆様より並々ならご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。本年「己亥(つちのとい)」は、時世の勢いが人世を後押しする力強い年だったような気がいたします。人世もまた成熟の極みに達したことで、時世の波をとらえた皆様は、今までの努力が人世…

「郡上八幡への旅路」のご案内です。

もみぢ葉の ながるる竜田 白雲の 花のみよし野 おもひわするな 常縁(つねより) 室町の時代、今の千葉県にあたる下総(しもうさ)国に勢力を誇った豪族、千葉氏がいました。その一派が、東荘(とうのしょう)という荘園の荘官になったことから東(とうの)姓を名乗…

「Benoitと郡上八幡とのただならぬご縁」の物語です。

Benoitと岐阜県郡上八幡との並々ならぬ関係とは、いったいどういったことなのでしょうか?裏金がまわっているなどという野暮では決してありません。江戸時代に端を発した、壮大な歴史ストーリーが絡んでいました。郡上市の明宝牧場の代表である田中成典さん…

特選食材「郡上クラシックポーク物語」のご案内です。

「春のはじめだったために雪が深く、粉雪という動くものを透かして見ているせいか、悲しくなるほど美しかった。」司馬遼太郎 街道をゆく・二より 「日本でいちばん美しい山城があるはずだと登ったのは~」と司馬氏。登る最中で出会った山城の姿を仰ぎ見て、…

新潟県白根 山田さんの≪白根白桃≫のご案内です。

其処此処(そこここ)に秋を感じることのできるこのごろ。樹々は秋の実りの準備すすめ、足元では秋草が花開く。見上げれば入道雲は影を潜め、うろこ雲やいわし雲がうっすらと広がる。この「行き合いの空」を吹き抜ける風もまた、朝晩には「涼風(すずかぜ)」と…

Benoit特選食材「グリーンアスパラガス≪さぬきのめざめ≫」の食べ納めのご案内です。

ぬしなくて 荒れにし屋戸の 庭のおもに ひとり菫の 花さきにけり 藤原公重(きんしげ) 「菫(すみれ)」は、日本では北海道から沖縄県まで津々浦々で目にすることのでき、紫色の小さな花を咲かせます。あまりにも控えめな姿のため、園芸品種として育種されてい…

Benoitシャンパーニュパーティ「THIÉNOT(ティエノ)」のご案内です。

世界一の収量を誇る果物は、「ブドウ」です。もちろん、生食と加工用を含めてです。世界規模で栽培されているだけに、その歴史は深く、紀元前3000年前には、黒海・カスピ海沿岸ではすでに栽培化が成されていたといいます。文明の伝播が、そのままブドウ栽培…

Benoit特別プラン「四月尽」のご案内です。

春の陽気に誘われるかのように花開いた「桜」も、すでに葉桜へ。春を代表する桜の開花は、我々に田を耕す「田打ち」のタイミングを教えてくれます。東北では、桜の開花が遅いためコブシの花を基準にしていたようで、その名残が「田打ち桜」という栄冠を手に…

新潟県の三味線文化

音楽とは、人類が言葉以前に手に入れることができた、意思疎通を図る手段だったはずです。何かを何がしかで打ち叩くことで音を発する、それがリズムを刻み、吠え声ともとれる声や踊りが加わる。音を楽しむことが音楽であるのであれば、これもまた立派な音楽…

下関物語「唐戸市場」への想いを込めて

めづらしや 垣ねにうゑし すはえぎの 立ち枝に咲ける 梅の初花 源仲正(なかまさ)詠 梅の樹は、主幹となる、太い本体となる幹から梢(こずえ)と呼ばれる細い枝を垂直に天を目指すかのように多く伸ばします。それも思いのほか多く。そのため、剪定をしなければ…

2019年干支「己亥(つちのとい)」のお話です。

2019年は、亥(いのしし)年です。お釈迦様への新年の挨拶に赴いた動物たちの順番が十二支となった、とはある一説のお話。己をよく知る牛は足が遅いことを理解しているために前日早いうちから出発し、一番先に門先に到着するも、その背に乗っていた賢いネズミ…

寒中お見舞い申し上げます。

寒中見舞い申し上げます。 初春のご挨拶が遅くなり申し訳ありません。旧年中は並々ならぬご愛顧を賜り、誠にありがとうございました。本年は皆様のご期待にお応えできるよう、さらに口上を磨き、「観梅の心、観桜の目」を座右の銘とし日々研鑽に励みます。20…

年末を迎えて

師走も終わりを迎えようとしております。地球が太陽の周りを1周する、その区切りとして定められた1年の終わりの日が、12月31日。陽が西の稜線に姿を消し、静まり返る闇夜に迎える1月1日午前零時に新年を迎えるも、やはり、陽が顔をのぞかせた時に「新年を迎…

年末のご挨拶「誠にありがとうございます」

春秋の あかぬわかれも ありしかど 年の暮れこそ なほまさりけり 藤原兼実(かねざね)詠 春ごと秋ごとに、過ぎ去る季節に名残惜しさが尽きず、満ち足りないものを感じていました。年の暮れとなり、季節というよりも1年間を振り返っての別れは、比べることがで…

柞(ははそ)の秀歌が教えてくれたこと

「柞」 普段の生活の中で、この漢字を目にする機会は皆無なのではないでしょうか。「ははそ」と読み、クヌギやコナラなどの樹々をひっくるめて、古人は「柞」と呼んでいたようです。これについては「12月の特選食材~ダイジェスト版~」にて、少し語らせてい…

「立冬」を迎えて

暦の上では、11月7日に「立冬」を迎え、冬が始まりました。綿々と繰り返される自然のサイクルは、その年ごとに何かしらの変化をもたらすことになり、我々はその機微に一喜一憂するようです。四季折々の機微なる移ろいは、自然が草木と相談して決めていること…

最高のワイン

夏前に、1本のワインをいただきました。あるご家族からの、いやご子息からの贈り物です。なんというか彼から控え目に手渡されたワインが、どれほど嬉しく、自分への励みとなったことか。 彼のご家族にお会いしたのは、7年ほど前でしょうか、場所はもちろんBe…

「稽古」と「ワイン造り」?

「稽古(けいこ)」 お客様のご厚意により、茶の湯「表千家」のニュースレターを拝読しております。もちろん「茶の湯」を志しているのではないのですが、日本を知る上でも必要不可欠なものだと考えてのことです。難しいことも多い中で、ハッと気づかされるこ…

2018年の干支「戊戌(つちのえいぬ)」の話です。

今年もはや10月の半ばを迎えようとしています。日々楽しく2018年を過ごされているかと思いまが、何かやり残したことはありませんか?志をもって取り組んでいることはございませんか?何か壁にぶつかって思案に更けていませんか?そう、2018年はなんとしても…

「妖怪眼鏡おやじ」誕生秘話

Benoit「妖怪眼鏡おやじ」とは、知る人ぞ知る自分のニックネームです。子供の頃に…ではなく、2009年Benoitでのお話です。 Benoitシェフが自らの思いのたけをこれでもかと詰めこんだ料理。最高の味わいのマリアージュを最高の品質で皆様のテーブルへ届ける、…

ブログを始めてみました。

今更ではありますが、ブログを始めてみました。 皆様にお送りしている「Benoit特選情報」が、回を追うごとに想いが強くなり、「長文レポート」と呼ばれるようになりました。なかな短くまとめることができず、ゆうに5000文字を越えるメールは、部文字化けの支…